簡易キットで抗原検査 無症状も対象に 医療機関の職員など限定

簡易キットを用いて新型コロナウイルスを診断する抗原検査について、厚生労働省は医療機関と介護施設にかぎり、無症状の人を対象にすることを決めました。
定期的に一斉検査を行うことで、感染者を早期に発見し集団感染を防ぎたいとしています。

簡易キットを用いる抗原定性検査は、短い時間で調べることができますが、PCR検査に比べると精度は低いとされていて、現在は症状がある人に限って行われています。

しかし、その後の国内の研究で、無症状の人であってもウイルス量が多ければPCR検査の結果と大きな違いはないことがわかったとして、厚生労働省は一定の条件にかぎり無症状の人を対象とすることを新たに決めました。

対象となるのは、医療機関と介護施設で、職員、入院患者、入所する高齢者に対して行い、陽性だった場合は再度、PCR検査などで検査結果を確定することになります。

また、ウイルス量が少ない場合は感染していても陰性になる可能性があるため、陰性であったとしても、マスクの着用や手洗いの徹底を引き続き行う必要があるとしています。

厚生労働省によりますと、重症化リスクの高い人が多い医療機関や介護施設で定期的に一斉検査を行うことで感染者を早期に発見し集団感染を防ぎたいとしています。

また、症状がある人については、これまで症状が出て2日目から9日目までの人を対象としていましたが、1日目から9日目までに、対象の範囲を拡大するということです。