パリ近郊 英に渡航歴ない人が変異ウイルス感染で大規模な検査

フランスの首都パリ近郊では、イギリスに渡航歴のない人が変異した新型コロナウイルスに感染していたことが確認され、地元の自治体は、およそ4万人の住民のうち希望者全員にPCR検査を行うなど、変異ウイルスへの警戒を強めています。

フランスのパリ近郊の自治体では今月上旬、地元の学校で働くスタッフが、イギリスで拡大している変異ウイルスに感染していたことが明らかになりました。

イギリスへの渡航歴がなかったことから、地元の当局は変異ウイルスの感染が地域で広がっている可能性があるとして、今月9日から13日にかけて、人口およそ4万のうち希望した住民2100人余りにPCR検査を実施しました。

子どもとともに検査を受けた女性は「地元で変異ウイルスのケースがあると聞いて怖くなりました。安心するため検査を受けに来ました」と話していました。

地元の市長は15日、記者会見を行い、今回の検査の結果、変異ウイルスへの感染が疑われるケースが2例見つかったことを明らかにし、住民に注意を呼びかけました。

フランス政府は、全国で変異ウイルスの感染者が1日当たり200人から300人にのぼるとみていて、午後6時以降の外出を禁止するなど対策を強化して警戒を強めています。