スキーツアーのバス事故から5年 遺族が慰霊 長野 軽井沢町

長野県軽井沢町で大学生など15人が死亡したスキーツアーのバス事故から15日で5年になります。現場では事故が起きた日に、初めて遺族たちが一緒に慰霊を行いました。

5年前、平成28年1月15日の未明、長野県軽井沢町でスキーツアーのバスがカーブを曲がりきれずに道路脇に転落し、大学生など15人が死亡、26人がけがをしました。

事故から5年となる15日、亡くなった大学生13人のうち、5人の大学生の遺族が、事故が起きた日に初めて一緒に慰霊を行いました。

慰霊碑の前で事故後の5年間の活動を振り返り、今後も国などに対しバスの安全対策の強化を求め続けていこうと決意を新たにしたということです。
一緒に慰霊することを呼びかけた遺族会代表の田原義則さんは、「慰霊碑の前で遺族たちとこの5年を振り返り、これからも再発防止に向けできることがあると再確認しました。5年が過ぎると事故が忘れられやすいと思いますが、遺族みずからが二度と事故を起こさないと声を上げ続けることが、風化防止につながるのではと思います」と話していました。

また、事故で亡くなった大学生の池田衣里さん(当時19)の父親は、「5年がたっても気持ちは1日も変わりません。今まで以上に悲しい気持ちがわいてきたように思います。5年を節目にことしは合同慰霊となりましたが、ほかの遺族の元気な姿を見ることができよかったです。新型コロナウイルスの影響でバス業界や旅行業界は経営が苦しいと思いますが、だからといって安全を犠牲にせず、絶対に同じ事故を繰り返してほしくないと強く思います」と話していました。

国交相が慰霊碑に献花

長野県軽井沢町で起きたスキーツアーのバス事故で、赤羽国土交通大臣が15日午後2時前現場近くの慰霊碑を訪れ、花束を手向けました。

その後、事故で次男を亡くした田原義則さんら遺族と慰霊碑の前であいさつを交わしていました。

国土交通大臣が事故の日に合わせて現場を訪れるのは初めてだということで、赤羽大臣は報道陣に対し「事故から5年を迎えましたが、バス事故で亡くなった方々のご冥福をお祈りするとともに、被害を受けた皆様やご家族の皆様には心よりお見舞い申し上げます。慰霊碑前でお話をした遺族の皆様には、最愛のお子様たちを亡くされた悲しみに心からお悔やみを申し上げるとともに事故の再発防止のためにさまざまなご提言をいただいたことに感謝を申し上げました。そのうえで、引き続き話をしていくことを約束し、犠牲をむだにしないように取り組んでいきたいとお伝えしました」と述べました。

19歳の息子を亡くした父親は

事故現場近くの慰霊碑には、15日昼前事故で息子の陸人さんを亡くした大谷慶彦さんがほかの遺族と一緒に花を手向けました。
これに先立ち大谷さんは「現場に来るたびに悲惨な事故を思い出します。息子は19年という短い人生でしたが、一緒に人生を歩んでいたはずの5年間を想像していました。新型コロナウイルスの影響でバス業界も大変だと思いますが、経費など削減せず安全には最大限の注意を払ってもらい、事故がないようにしてもらいたいです」と話していました。