東京五輪 ホストタウンで海外協力隊員が交流の橋渡し 千葉 旭

東京オリンピックの開幕を半年後に控え、アフリカのザンビアのホストタウンになっている千葉県旭市は、対面での交流事業ができない制約が出ています。そうした中でも、子どもたちにザンビアのことを知ってもらいたいと現地から帰国を余儀なくされた海外協力隊員の協力を得た取り組みが行われています。

千葉県旭市は去年2月、ザンビアのホストタウンとして登録され、陸上や柔道、ボクシングなどの選手が市内のホテルに宿泊し、直前の調整を行う予定です。

新型コロナウイルスの感染拡大で市民との対面での交流事業が難しい中、ザンビアの国について紹介する動画を小中学校の給食の時間に鑑賞してもらう取り組みが進められています。

企画したのはJICA=国際協力機構、千葉デスクの木村明日美さんです。

ザンビアで活動していたものの、新型コロナウイルスの影響で去年3月以降に一時帰国を余儀なくされた海外協力隊員ら14人に協力を求めました。

14人は各地からリモートで講師役を務め、ザンビアの地理や歴史のほか、おいしい食べ物の情報などを詳しく伝えています。

講師役のひとり、名古屋市の原汐音さん(25)は、ザンビアのセレンジェという町の小学校への派遣後、わずか3か月滞在しただけで去年3月に帰国せざるをえなくなりましたが、今回、2本の動画作りに協力し、先月には日本語を学ぶ子どもたちの様子について、現地で撮った写真や動画も交えながら紹介する収録を行っていました。
この映像を編集して完成した10分ほどの動画が、12日に旭市立第二中学校で給食の時間にお披露目されました。

以前は会話を楽しんでいた給食も、今はそれぞれが前を向いて黙々と食べる静かな時間になっているということですが、生徒たちはノリのいいザンビアの子どもたちが日本の歌を踊りながら歌う様子や「気をつけ」「礼」などの日本流のあいさつにチャレンジしたりする様子に触れクスッと笑ったり驚いたりしていました。

生徒たちは「ザンビアの人に実際に会ってみたかったけれど、こういう動画でもしっかり情報は知ることができてよい」「もともとは国の名前も知らなかったが、相手の文化を知ることで失礼のないように選手団を迎えることができると思う」「静かな給食の時間が動画のおかげで楽しくなっている。陸上部に入っているので、ザンビアの選手の走りを生で見てみたい」などと話していました。

一方、講師役を務めた原さんは「不完全燃焼で帰国し、悔しさを感じていた中で、自分の活動を振り返ったり再派遣されたらやりたいことを整理したりする、すてきな機会となっている」と話していました。

また、企画した木村さんは「旭市とザンビアの交流の橋渡しができたらうれしい」と話していました。

この中学校では、旭市を訪れる予定の選手団に向けた応援動画を制作していて今後、届けることにしています。