先月の企業物価指数 10か月連続の下落 原油などの値下がり影響

企業の間で取り引きされるモノの価格を示す企業物価指数の去年12月の速報値は、新型コロナウイルスの感染拡大で原油価格が値下がりしたことから、10か月連続で前の年の同じ月を下回りました。

日銀が発表した先月・去年12月の企業物価指数の速報値は、2015年の平均を100とした指数で100.3と、前の年の同じ月を2%下回りました。

前の年の同じ月を下回るのは10か月連続です。

これは、新型コロナウイルスの感染拡大で原油価格が前の年の水準を下回り、「石油・石炭製品」のほか、「電力・都市ガス」や「化学製品」などの価格が下落しているためです。

日銀は「足元では原油価格が上昇し、企業物価を押し上げているが、新型コロナウイルスの感染の拡大がおもしとなっている状況は続いている。国内外での感染の再拡大が物価や実体経済に与える影響を引き続き注視したい」としています。