12月 内閣府の景気調査 9か月ぶり大幅悪化 新型コロナ影響

働く人たちに景気の実感を聞く内閣府の景気ウォッチャー調査で、12月は景気の現状を示す指数が35.5と、前の月より10.1ポイント低下しました。10ポイントを超える悪化は9か月ぶりです。

内閣府の景気ウォッチャー調査は、小売店の従業員やタクシーの運転手など2000人余りを対象に、3か月前と比べた景気の実感を聞いて指数にします。

先月25日から31日にかけて行われた調査では、3か月前と比べた景気の現状を示す指数は35.5と、前の月より10.1ポイント低下しました。

この指数が前の月を下回るのは2か月連続で、10ポイントを超える大幅な悪化は去年3月以来、9か月ぶりです。

調査では、
▽南関東のレストランから「本来なら宴会や飲み会などで1年でいちばん夜の来客がある月だが、ことしはゼロに近い」とか、
▽近畿の旅行代理店から「年末年始のGo Toトラベルを利用した旅行がストップし、予約のほぼ100%がキャンセルになっている」
▽南関東の魚介類の卸売業者からは「感染が収束しなければ大変なことになる」
といった声が寄せられました。

また、2か月から3か月後の景気の先行きを尋ねた指数は37.1と、前の月より0.6ポイント改善しましたが、依然として低い水準にとどまり、新型コロナウイルスの感染拡大が、働く人たちの景気の見方に影を落としています。