世界銀行 ことしの世界経済成長率+4%と予測も 悪化のリスクも

世界銀行は、ことしの世界経済の成長率について、新型コロナウイルスが直撃した去年からは回復してプラス4%になると予測しました。ただ、先行きは見通しにくいとして深刻なケースでは、再び、マイナス成長となるリスクもあるとしています。

世界銀行は5日、世界経済の成長率を発表し、去年は新型ウイルスの影響でマイナス4.3%まで落ち込むとした一方、2021年については、経済活動の正常化に向けた動きが進むなどとして、プラス4%に回復すると予測しました。

このうち、回復をけん引するのは中国で、プラス7.9%と、去年のプラス2%からの大きな伸びを見込んでいます。

また、アメリカはプラス3.5%、ユーロ圏はプラス3.6%、としているほか、日本はプラス2.5%と、いずれもマイナス成長からの回復を見込んでいます。

ただ、カギを握るワクチンの生産や普及が計画どおり進むかどうかなど先行きは見通しにくいとして、ウイルスを封じ込められない深刻なケースの場合、ことしの世界全体の成長率がマイナス0.7%と、さらに悪化するリスクもあるとしています。

世界銀行は、新興国ではワクチンの普及が大幅に遅れると見ていて、財政支援や各国の連携が欠かせないと、呼びかけています。