京都 華道の家元「池坊」で室町時代から続く「初生け式」

京都の華道の家元「池坊」で門下生たちが上達を願って、ことし初めての花を生ける「初生け式」が行われました。

池坊の「初生け式」は、室町時代から続くとされる新春恒例の行事です。

5日は、はじめに門下生たちが、華道発祥の場所とされる京都市中京区の六角堂を参拝し上達を祈願しました。

そして隣にある道場で雪柳や梅、バラなどを生けていきました。
例年は、全国からおよそ1500人の門下生が京都に集まりますが、新型コロナウイルスの感染拡大が続くことしは、およそ170人に限定し、通常より間隔を空けて花を生けました。
また、次期家元の池坊専好さんも、門下生たちを指導しながら「難を転ずる」という意味がある南天などを使って、コロナ禍を乗り越えて明るい年になってほしいという願いを込めて花を生ける様子を披露しました。

滋賀県から参加した28歳の女性は「コロナの影響で、いつもどおりできないことが多い中なので感謝してお花と向き合いました。こうした幸せを、この先も覚えていたいです」と話していました。