横綱 白鵬が新型コロナウイルスに感染 日本相撲協会

日本相撲協会は、大相撲の横綱 白鵬が新型コロナウイルスに感染したと発表しました。

日本相撲協会によりますと、横綱 白鵬は3日に嗅覚に異常があったため、4日に病院で新型コロナウイルスのPCR検査を受けたところ、5日朝に陽性がわかったということです。

相撲協会は、白鵬と接触したと考えられる宮城野部屋の力士について、5日にPCR検査を行うとともに、今後は保健所の指示に基づいて対応するとしています。

相撲協会の芝田山広報部長は、白鵬が保健所の指示で入院することを明らかにしました。

そのうえで「においがしないということで始まったが、今のところ発熱などの連絡は入っていない。部屋の関係者は全員検査を受ける」と説明しました。

白鵬は去年の春場所で史上最多を更新する44回目の優勝を果たしましたが、その後は、右ひざの手術の影響などで、自身初めて3場所連続で休場し、去年の11月場所後に横綱審議委員会から「休場があまりにも多い」として「引退勧告」の次に重い「注意」の決議を受けていました。

去年12月には関取どうしの合同稽古に参加し、大関 貴景勝と相撲を取るなど、今月10日に初日を迎える初場所での復帰に向けて精力的な調整をしていましたが、初日まで1週間を切ってから感染が判明し、出場は絶望的となりました。

横綱 白鵬とは

白鵬はモンゴル出身の35歳。

15歳で宮城野部屋に入門し、平成13年の春場所で初土俵を踏みました。

天性の体の柔らかさに、厳しい稽古による力強さや卓越した技を兼ね備え、平成18年の春場所後には21歳の若さで大関に昇進し、1年後の春場所と夏場所で2場所連続優勝を果たし、69代横綱に昇進しました。

その後、平成22年には、双葉山の69連勝に次ぐ歴代2位の63連勝をマークしたほか、平成27年初場所には、大鵬が持つ32回の優勝記録を抜く33回目の優勝を果たしました。

さらに平成29年の名古屋場所では、歴代1位の通算1048勝を達成するなど、大相撲の記録を次々と塗り替えてきました。

現役生活20年で積み上げた勝ち星は1170勝、優勝回数は44回を誇り、おととし日本国籍を取得しています。

ただ近年は、けがによる休場が目立つようになり、去年8月には右ひざの手術を受けていました。

去年の11月場所まで3場所連続で休場し、平成30年の九州場所以降の12場所では3分の2にあたる8場所を休場していて、去年11月に横綱審議委員会は「休場があまりにも多い」として「注意」の決議をしていました。

白鵬もこれを受けて「そうなったのはわかる。あとは応えていくだけ」と話し、12月の合同稽古でも精力的に相撲を取っていて、今月の初場所での復帰に向けて期待が高まっていました。