新年の豊作豊漁願う『松例祭』コロナで規模縮小し実施 山形

山形県鶴岡市の羽黒山で、新年の豊作や豊漁を願う伝統行事『松例祭(しょうれいさい)』が31日夜、新型コロナウイルスの影響で例年よりも規模を縮小して行われました。

『松例祭』は山伏の修行の場として知られる鶴岡市の羽黒山で、1400年以上続く大みそかから元日にかけて行われる伝統行事です。

今回は感染の拡大防止を踏まえ、年内に終えるよう開始時間を早めたほか、祭りのいちばんの呼び物の『大松明引き(おおたいまつひき)』も大勢の若者たちによる巨大なたいまつの引き回しを行わず、山伏や氏子など関係者10人ほどで神事のみ行いました。
山頂の出羽三山神社では、ほら貝の合図とともに2人の山伏が火がついたたいまつを持って走り、境内に設けられた高さ3メートルほどの巨大なたいまつに火をつけました。

たいまつの炎は新年の豊作や豊漁を占うとともに災いを焼き払う意味が込められていて、氏子たちは燃え上がるたいまつを見ながら新たな年の無事を祈っていました。

出羽三山神社の吉住登志喜禰宜は「1日も早い新型コロナウイルスの終息はもとより、人々の平穏な生活が早く戻るよう祈りました。新しい年がよい年になればと思います」と話していました。