新型コロナ 医療現場は大みそかも懸命の治療 病床はほぼ満床

年末になっても新型コロナウイルスの感染拡大に歯止めが掛からず、入院患者が増え続けている医療の現場。大みそかの31日も、病床がひっ迫する中で懸命の治療が続いています。

東京・三鷹市の杏林大学病院では、主に入院が必要な中等症や重症の患者の治療にあたっていて、年末の31日も、新たな患者が運び込まれています。

コロナの患者を受け入れる病床は先月以降、ほぼ満床の状態が続いていて、年末年始の期間中も新型コロナ専門の診療チームが対応にあたっています。

病棟では医師や看護師が入院する患者に対し「体調の変化はないですか」などと声を掛けながら健康状態を確認し、治療にあたっていました。

特に、大みそかと元日は、診療を行う医療機関が減ることも予想されるため、病院では救急対応が必要な患者やこれまで診療所などを受診していた軽症の患者などが集中するおそれもあると警戒を強めています。

杏林大学病院感染症科の倉井大輔診療科長は「もともと冬場は心筋梗塞や脳梗塞も多く、そういう患者さんに加えてコロナにも対応しなければならないのは非常に大変だ。ずっと災害のような状態が続いていて、体制を維持するのが非常に厳しい。今後、患者が増えれば再び通常診療を制限せざるをえなくなるので、皆さんの協力で何とか感染がおさまってほしい」と話しています。