コロナ禍 生活困窮者の年越し支援 食料品などを無償提供 徳島

新型コロナウイルスの影響が長期化する中、仕事が減るなどして生活に困っている人たちに安心して新年を迎えてもらおうと、徳島市のNPO法人が食料品などを無償で提供しました。

NPO法人「フードバンクとくしま」は、毎年、この時期に食料品などを提供していて、ことしは感染防止のため、事前に整理券を配って時間ごとに人数を絞る対応をとりました。

会場には、企業や農家などから寄付されたレトルト食品や缶詰、野菜などの食料品のほか、暖かく年を越してもらうためのストーブや毛布など日用品も並べられ、訪れた人たちが必要なものを選んでいました。

ことしは、「新型コロナウイルスの影響で収入がなくなった」とか、「子どもに食べさせるものがない」などといった1人親家庭からの相談も団体に寄せられています。

このため会場には子育て世帯専用の部屋が設けられ、紙おむつや粉ミルクなどの子育て用品も無償で提供されました。

高校生と小学生の子どもがいるパート勤務の40代の女性は「勤務時間が減って収入が下がったうえに、休校中は給食もなくなり余裕は全くありません。支援は本当にありがたい」と話していました。

フードバンクとくしまの佐伯雅子事務局長は「1人親家庭や非正規雇用者など弱い立場の人がさらに弱い立場に置かれている。少しでも皆さんがよい年を越せるように支援したい」と話していました。