仙台の繁華街 酒類提供の飲食店 営業は午後10時まで 県が要請

年末年始の新型コロナウイルスの感染拡大を食い止めるため、宮城県は28日から東北最大の繁華街、仙台市国分町にある接待を伴う飲食店などに対し、営業時間を午後10時までとするよう要請します。

宮城県内でも新型コロナウイルスの感染拡大が続き、26日には、1日としては過去最多となる56人の感染確認が発表されました。

県は、会食の機会が増える年末年始の期間中の感染拡大を抑えるため、28日から東北最大の繁華街、仙台市国分町にある接待を伴う飲食店などに対し営業時間の短縮を要請します。

具体的には12月28日午後10時から来月、1月12日午前5時までの間、仙台市青葉区の国分町2丁目と一番町4丁目にある、
▽接待を伴う飲食店と、
▽カラオケ店を含む、酒類を提供する飲食店に対して、
営業時間を午後10時までとするよう求めています。

県は、すべての期間で営業時間の短縮に協力した事業者には、1店舗当たり60万円の協力金を支払うことにしています。

時短要請に対象地域の飲食店からは

営業時間を短縮するよう要請されることについて、対象地域の飲食店からは、売り上げ減少への懸念や地域の設定に疑問を抱く声が聞かれました。

このうち、居酒屋『晴れの日 稲荷小路店』は、これまで午後4時から深夜0時まで営業してきましたが、宮城県の要請に従い28日から午後10時までとします。

営業時間の短縮要請が明らかになったあと、年末年始の予約が数件、キャンセルになったということで売り上げが大きく減少しないか懸念しています。

佐藤弘康社長は「国分町周辺で、感染者の集団=クラスターが相次ぐなど感染が広がっているのでしかたがないと思う」と話していました。

また、午後6時から午前3時まで営業してきたバー『ZIINO CLASSIC』は28日から休業することにしました。

バーでは当初、午後10時までの営業を検討しましたが、その時間帯には客がほとんど訪れないため、悩んだ末、来月11日までの休業を決めたということです。

統括店長の齋藤薫さんは「60万円の協力金では人件費などを賄うのも難しく、厳しい状況だ。早く気持ちよく営業したいが、さらに広いエリアを対象に短縮を要請するなどしなければ感染を抑え込むことはできないと思う」と話していました。