企業オフィス「賃料安いビルに移りたい」最多に コロナ影響か

東京23区の企業を対象にしたオフィス需要に関する調査で「賃料の安いビルに移りたい」と答えた企業の割合が前年より大幅に伸びて最も多くなりました。新型コロナウイルスの影響で先行きが不透明なことから、コスト削減を図る企業が増えているとみられます。

この調査は大手不動産会社の森ビルがことし10月から11月にかけて、東京23区内に本社がある企業およそ1万社を対象に行い、1700社余りから回答を得ました。

それによりますと、今後オフィスの場所や面積を変更する予定がある企業は4分の1にあたる415社ありました。

その理由を尋ねたところ「賃料の安いビルに移りたい」と答えた企業の割合が37%と、前年の19%から大きく伸びた一方、前年は1位だった「新しい部署の設置、業容・人員の拡大」は14%で、前年の44%から大きく後退しました。

オフィスの場所や面積を変更する予定のある企業のうち、面積が「縮小予定」と答えた企業が42%と、「拡大予定」の33%を上回り、前年までの拡大傾向から一転して縮小する動きが強まりました。

調査を行った会社では、業種によってばらつきがあるものの、新型コロナウイルスの影響で景気や業績の先行きが不透明なことからコスト削減を図る企業が増えているとみています。