神奈川 黒岩知事 「拡大続けば 来月上旬には医療崩壊も」

新型コロナウイルスの感染拡大に歯止めがかからない状況を受けて、神奈川県の黒岩知事は、このまま拡大が続けば、来月上旬には必要な人が医療が受けられなくなる医療崩壊の状態に陥る可能性があるという現時点での見通しを示しました。

神奈川県では、新型コロナウイルスの患者用にすぐに使える病床は、現在、およそ780床ありますが、黒岩知事は24日、県の医師会や病院協会の会長と共同で会見を開き、直近の2週間と同じペースで感染拡大が続いた場合、来月上旬には、入院患者の数がこの病床数を上回るという見通しを示しました。

県では、医療機関の協力を得て、病床の数を今後も増やす予定ですが、黒岩知事は、厳しい状況を周知し、県民に危機感を共有してもらうため、現時点での見通しの公開を決めたということです。

そのうえで黒岩知事は、医師会、病院協会と連名で、「現場の受け入れ態勢は、限界に近づいていて、このままいけば、必要な人が医療を受けられない医療崩壊に陥ってしまう。助けられる命を助けられなくなる事態を防ぐためには、これ以上、感染者を増やしてはいけない」などとするメッセージを出し、県民に対し、年末年始にかけてできるだけ外出を自粛し、忘年会や新年会も控えてほしいと強く呼びかけました。