「子ども食堂」全国で5000か所余に コロナ禍で約40%増加

子どもに食事や居場所を提供する「子ども食堂」が全国で5000か所余りと去年6月と比べて40%近く増えたことがNPOの調査で分かりました。
NPOはコロナ禍で子どもへの支援や居場所づくりの重要性がより認識されたためだとしています。

これはNPO法人「全国こども食堂支援センター・むすびえ」が23日、記者会見して明らかにしました。

NPOは全国にある子ども食堂の数を調べていて、今月までに確認できたのは5086か所と去年6月より1368か所率にして37%増えたということです。

NPOによりますと新型コロナウイルスの感染拡大を受けて子どもを集めて食事を提供することをためらうケースもあるということです。

しかし、失業や収入の減少で生活に困窮する人が増える中、子どもへの支援や、地域で居場所を作ることが重要だとして新たに開設する動きが広がっているということです。

一方で、感染防止の対策も課題になっています。

NPOでは医師の監修のもと、マスクの着用や消毒の徹底などの対策や、互いの席を離したり室内の風通しをよくしたりするなど、子ども食堂を開催するうえでの取り組みをまとめた冊子を作り、配布することにしています。

NPOの湯浅誠 理事長は「子ども食堂は子どもと地域をつなぐ支援の拠点となっている。小学校の校区ごとに子ども食堂があるのが理想で今後、さらに広がるよう取り組んでいきたい」と話していました。