変異したコロナウイルス 欧州で物流混乱 日本企業にも影響

変異した新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、各国がイギリスからの入国を停止する措置をとったことから、ヨーロッパでは物流が混乱し、トヨタ自動車がイギリスやフランスの工場で操業を停止するなど、日本企業の活動にも影響が出ています。

空路 陸路で往来制限

イギリスで、感染力が強いとされる変異した新型コロナウイルスの感染が拡大していることを受けて、各国はイギリスからの航空便の受け入れを停止するなどの措置をとっています。

往来の制限は陸路にも及んでいて、物流の大動脈であるドーバー海峡を挟んでイギリスからの玄関口となっているフランスは、トラックなどを含むイギリスからの入国を21日から停止しています。

トヨタ 工場の操業停止

こうした影響でトヨタは、イギリスにある
▽エンジン工場で22日から、
▽乗用車の組み立て工場で23日に、
操業を停止することになりました。

いずれも24日から年末年始の休業に入る予定で、生産の取りやめは最大2日となります。

また、フランスにある組み立て工場でも22日の午後と23日、操業を停止するということです。
フランスは物流などの再開に向け、EU=ヨーロッパ連合の加盟各国が共通した感染症対策や対応を打ち出すことを求めていて、各国の間で調整が続いていますが結論は出ていません。

ヨーロッパでは、イギリスとEUの通商交渉が期限である年末を目前に難航していて、年末を前に物資を運んでおこうという、いわば駆け込み需要で物流が混雑していました。

こうした中、変異したウイルスの影響で物資の運搬がさらに滞ったことで、物流の混乱が続いています。