ネット動画配信 大手商社の参入活発に 新型コロナで利用拡大

新型コロナウイルスの感染拡大で急速に利用が広がっているネット動画の配信事業に、大手商社が参入する動きが活発になっています。

このうち三井物産は、食や旅行がテーマの動画をSNSなどで配信しているアメリカの「テイストメイド」の日本法人に出資し、株式の過半数を取得することを決めました。

配信する動画の再生回数は世界で1か月に25億回に上り、特に感染拡大で自宅で過ごす人が増える中、料理やスイーツのレシピ動画が人気を集めていて、この商社では動画をきっかけにして消費者向けの事業やデジタル広告の分野を強化する方針です。
一方、住友商事が日本の大手映画会社などと共同で出資しているネット動画の制作会社「ALPHABOAT」は感染が拡大したことし春以降、アーティストのライブや企業の商品紹介などの動画のリアルタイム配信に参入し、これまでにおよそ100本の動画を配信しました。

西谷大蔵社長は「自宅で過ごす人のニーズに合ったライブ配信で感染拡大のピンチをチャンスに変えたい」と話しています。

IT大手サイバーエージェントの調査によりますと、動画コンテンツの広告市場は、2024年には去年の2倍以上に成長すると見込まれ、商社の間で動画事業を拡大する動きが活発になっています。