コロナ 福島市の病院でクラスター 市と医師会が「緊急警報」

福島市は、福島西部病院で27人の感染者の集団=クラスターが発生したことを受け、20日、医師会と共同で独自の「緊急警報」を出し、不要不急の外出を控えて感染防止策を徹底するよう呼びかけています。

福島市の木幡市長は、福島西部病院で院内感染による大規模なクラスターが発生したことを受けて、福島市医師会の岡野誠会長とともに記者会見しました。

それによりますと、病院で感染が確認された27人のうち、
▽入院患者は13人、
▽医師を除く看護師などの職員は12人、
▽清掃などで出入りしていた業者が2人だということです。

県内でこれまでに確認された18例のクラスターの中で最大規模で、残りの入院患者や職員などの検査結果しだいでは、感染者がさらに増えるおそれもあります。

福島西部病院は19日から救急や外来、新規の入院の受け入れをすべて休止していて、福島赤十字病院も感染者が出た影響で救急の新規受け入れを休止しています。
このため、福島市内では入院や手術が必要な重症患者を受け入れる「2次救急医療機関」10か所のうち2か所が機能を停止している状態です。

福島市内では、新型コロナウイルスの感染者を受け入れる60の病床のうち70%を超える43床が使われ、福島市の患者を県内のほかの地域の病院で受け入れてもらう対応がすでに始まっています。

木幡市長は「この年末年始に感染者を出さないことが医療体制を守るために極めて重要だ」として、医師会と共同で独自の「新型コロナウイルス緊急警報」を出しました。

警報の期間は来年1月3日までで、
▽不要不急の外出を控えることや、
▽帰省はできるかぎり控えて、家族などふだんと同じグループで過ごすこと、
▽忘年会は控え、会食は少人数・短時間にすること、
▽初詣の際は人前での飲食などマスクを外す行為や混雑を避けることなどを求めています。