日本航空の客室乗務員 出向先の企業で働く様子を公開

日本航空は、新型コロナウイルスの影響で厳しい経営が続く中、雇用を守る対応策として1日当たり600人の社員を外部の企業などに出向させていて、18日は客室乗務員が出向先の企業で働く様子を公開しました。

日本航空は、今年度、最終的な損益が2400億円以上の赤字になる見込みで、社員の雇用を守る対応策として、20余りの自治体や企業に1日当たり600人を出向させています。

このうち、都内にあるコールセンターでは、1日当たり30人の客室乗務員が通常の業務もしながら、月に最大8日、働いていて、18日は自治体から委託された聞き取り調査を行っていました。

このコールセンターでは、新型コロナの感染拡大をきっかけに、アンケート調査を対面式から電話に切り替える企業などからの仕事が増え、多くの人手が必要になっているということです。
出向している客室乗務員の大田直子さんは「飛行機に乗る仕事の機会は半分程度に減ったが、自分のスキルアップや会社のためにチャレンジ精神を持って取り組んでいます。声色から相手の気持ちを考える電話対応は、飛行機での接客にも生かせそうです」と話していました。
受け入れ先のコールセンターの関田勝次会長は「客室乗務員は接客のプロで、仕事ぶりに刺激をもらっている。感染が収束し、空の仕事で活躍できるまで一緒に働いていきたい」と話しています。

航空業界では、ANAホールディングスも来年春までに400人以上の社員を出向させる計画です。