プーチン大統領 対米関係 バイデン次期大統領就任で改善に期待

ロシアのプーチン大統領は、冷戦が終結して以降、最悪とも言われるアメリカとロシアの関係が、バイデン次期大統領の就任によって改善することに期待を示しました。

プーチン大統領は17日、年末恒例の記者会見を開き、アメリカのバイデン次期大統領について「内政と外交の両方で経験を積んでいる」と評価し、「米ロ間でこれまでに生じた問題のすべてとは行かないだろうが、少なくとも一部が新政権のもとで解決されることを期待している」と述べました。

アメリカがロシアへの経済制裁を強めているほか、両国が結んだ核軍縮条約の1つが去年失効するなど、双方の関係は冷戦が終結して以降、最悪とも言われていて、バイデン次期大統領の就任をきっかけに関係が改善することに期待を示した形です。

また、ロシアの野党勢力の指導者、ナワリヌイ氏が化学兵器の神経剤で襲われたとみられる事件に関し、国際的な調査報道グループなどがロシアの治安機関が関与していたとする調査結果を公表したことについては「調査ではなく、アメリカの情報機関の資料を発表したにすぎない」と述べ、関与を否定しました。

このほか、新型コロナウイルスの国産のワクチンを自身が接種するかという質問に対しては「専門家によると、今のロシアのワクチンは一定の年齢層を対象とし、私の年齢層にはまだ届いていない」と述べ、68歳という年齢を理由に、今後、専門家の助言に従って接種の時期を見極める考えを示しました。