コロナからの経済回復 日本の課題は多様性 世界経済フォーラム

「ダボス会議」で知られる世界経済フォーラムは、新型コロナウイルスで打撃を受けた経済の回復に向け、各国がどの程度、経済変革の準備をしているかを比較し、報告書にまとめました。日本は、新たな市場の創出に向けた研究開発への投資で上位だった一方、従業員の多様性を高める企業の取り組みに対する支援は、平均を下回ると指摘しています。

これは世界経済フォーラムが16日、発表したもので、11の項目について37か国を比較しています。

それによりますと、日本は、新たな市場の創出に向けて研究開発などに粘り強く投資しているかどうかという項目で、アメリカに次いで2位、官民連携が不可欠な分野で新たな市場を生み出しているかどうかという項目で、フィンランド、アメリカに次いで3位でした。

一方で、従業員の多様性や公平性を高めるための企業の取り組みを支援しているかどうかという項目や、パソコンやタブレット端末、それにインターネットを活用した教育を推進するためのインフラが整っているかという項目では、37か国の平均を下回ると指摘しています。

世界経済フォーラムは、新型コロナウイルスの感染拡大によって不確実性が強まる中、世界はこれまでの経済や社会のあり方を根本的に見直す必要性に直面しているとした上で、今後の成長に向けて新しい経済システムを作っていくべきだとしています。