東京 新型コロナ 2番目に多い595人感染確認 家庭内感染最多に

東京都は、11日、これまでで2番目に多い595人が都内で新たに新型コロナウイルスに感染していることを確認したと発表しました。

このうち家庭内での感染は151人でこれまでで最も多くなり、都は、改めて、感染防止対策の徹底を呼びかけています。

東京都は、11日、都内で新たに10歳未満から90代までの男女合わせて595人が新型コロナウイルスに感染していることを確認したと発表しました。

1日の感染の確認は、過去最多となった10日の602人に次いで、2番目に多くなりました。

また、7日間の平均では475.9人となり、これまでで最も多くなりました。

年代別では、
▼10歳未満が18人、
▼10代が26人、
▼20代が159人、
▼30代が105人、
▼40代が91人、
▼50代が70人、
▼60代が43人、
▼70代が41人、
▼80代が28人、
▼90代が14人です。

65歳以上の高齢者は107人でこれまでで最も多くなりました。

11日の595人のうち、▼およそ50%にあたる295人はこれまでに感染が確認された人の濃厚接触者で、▼残りのおよそ50%の300人はこれまでのところ感染経路がわかっていないということです。

濃厚接触者のうち最も多かったのは「家庭内」で151人でした。

「家庭内」が150人を超えるのは初めてで、これまでで最も多くなりました。

0歳から90代まで、幅広い年代で感染が確認されていて、このうち60代以上は40人でした。

都は、手洗いや消毒のほか、こまめに換気をしたり、高齢者とは食事の時間をずらしたりするなど、家庭内での感染防止対策の徹底を改めて呼びかけています。

「家庭内」以外では、▼「施設内」が54人、▼「職場内」が26人、▼「会食」が25人、などとなっています。

これで都内で感染が確認されたのは合わせて4万6124人になりました。

一方、都の基準で集計した11日時点の重症の患者は10日より8人増えて67人でした。

また、都は、これまでに感染が確認されていた60代から80代までの男女5人が死亡したことを明らかにしました。

これで都内で死亡した人はあわせて535人になりました。

重症患者は8人増の67人

東京都によりますと、都内で11日までに感染が確認された4万6124人のうち、▼入院中の人は10日より16人減って1869人となりました。

▽入院患者のうち都の基準で集計した重症の患者は10日より8人増えて67人でした。

都は、11日の時点で、重症の患者向けの病床を200床、中等症以下の患者向けの病床は2800床をそれぞれ確保しているということです。

また、▼自宅で療養している人は10日より31人減って1073人でした。

▼都が開設・運用している9つのホテルなどで療養している軽症や無症状の人は10日より35人増えて869人でした。

このほか、▼医療機関に入院するか、ホテルや自宅で療養するか調整中の人は10日より7人増えて808人です。

一方、▼すでに退院した人や、自宅などでの療養が終わった人は4万970人となっています。

小池都知事「医師会と連携 協力呼びかけ」

東京都の小池知事は記者会見で「都には現在、およそ3200の診療・検査医療機関があり、東京都医師会と連携しながら協力を呼びかけている」と述べました。

そのうえで「協力いただける医療機関の診療予定の日時などはホームページから登録していただくような形になっていて、医療機関の登録状況を日々、把握していきたい。東京都医師会と登録状況を共有しながら、必要に応じて連携してさらなる登録を呼びかける」と説明しました。

また、小池知事は「医療機関も当然、年末年始は休みたいと思っているなかで協力をお願いすることになる。そうしたなかで感染拡大の防止に皆さんの協力と心遣いをお願い申し上げる」と呼びかけました。

高齢感染者過去最多 巣鴨では

11日、都内で595人の新型コロナウイルスの感染が確認され、中でも65歳以上の高齢者が107人とこれまでで最も多くなるなど、感染が拡大しています。

これについて、お年寄りが集まる巣鴨地蔵通り商店街で話を聞きました。

近くに住む80代の女性は「歩いていても、みんなかかっているのではないかと思い、マスクを2重にしています。怖いのひと言です」と話し、
85歳の女性は「最近は外食もせずアルコールを持ち歩くなど、対策には万全を期しているつもりです。これでかかったら、どうしたらいいか分かりません。とにかく早く収まってほしいです」と話していました。

一方で、商店街では例年この時期、冬のセールがあり、多くの客でにぎわうということですが、取材に訪れた午後2時ごろは買い物客の姿はまばらで、外出を控えている様子もうかがえました。

商店街でカバン店を営む、巣鴨地蔵通り商店街振興組合の木崎禎一理事は「感染対策のためには外出を自粛してほしいと思う一方で、商売としては人に来てほしいというジレンマを抱えながら営業しています。早く収まってほしいです」と話していました。