米FDA ファイザーの新型コロナワクチン緊急使用許可へ

アメリカのFDA=食品医薬品局は10日、製薬大手ファイザーの新型コロナウイルスワクチンについて効果と安全性を検証する外部の専門家の委員会を開き、委員会は、このワクチンについて「接種による利益はリスクを上回る」とする結論をまとめました。FDAは今回の結論を受けて今後、速やかにこのワクチンの緊急使用の許可を決定するとみられます。

製薬大手のファイザーは先月、アメリカのFDAに新型コロナウイルスワクチンの緊急での使用許可を申請し、審査が行われています。

10日、FDAはこのワクチンについて外部の専門家から意見を聴く委員会を開催しました。

委員会では、イギリスで接種を受けた2人が激しいアレルギー反応のような症状を示したことへの対応や、接種の対象年齢を何歳以上にするのかなどさまざまな課題について話し合われました。

そのうえで委員が投票を行い「科学的な根拠に基づき、16歳以上の人にこのワクチンを接種することで得られる利益はリスクを上回る」とする結論を賛成多数でまとめました。

この結論はFDAに対し、このワクチンの緊急使用の許可を出すことを推奨するもので、FDAは今後、速やかに許可を決定するものとみられます。

アメリカ政府の当局者は、許可が出れば24時間以内にワクチンの供給を始めるとしていて、近く接種が始まる見通しです。