重症患者で病床ひっ迫 医師「患者の多くが高齢者 治療長引く」

新型コロナウイルスの重症患者用の病床がひっ迫していることについて、患者の治療にあたっている、大阪市立総合医療センターの白野倫徳医師は、ベッドが空かないのは患者の多くが高齢者で治療期間が長引いていることが要因の一つだと指摘しています。

白野医師は「人工呼吸器を長くつけていると合併症を引き起こすことがあります。人工呼吸器を外すことができなくなる。個人差はあるが2週間から3週間くらいはICUにいることになり、結果的にベッドが空かなくなる」と話しています。

また、治療の結果、症状が回復しても、転院先の中等症病院にスムーズに移せなくなっているとしたうえで「新型コロナの指定医療機関だけで対応するには限界がある。発症から2週間や3週間たてば、感染力はないと考えられるので、一定期間、治療を受けた患者は指定外の医療機関で受け入れていただきたい。重症に陥った患者はその後、改善してもリハビリが必要で、今は急性期の医療機関が担っているため、こうした負担を軽減するためにも、新たな仕組みづくりが必要だ」と話しています。