JAXA「惑星間往復する技術 確立できた」はやぶさ2カプセル回収

日本の探査機「はやぶさ2」の小惑星の砂が入っているとみられるカプセルが地球に帰還し、オーストラリアの砂漠地帯で回収されました。JAXA=宇宙航空研究開発機構は記者会見を開き、担当者は「惑星の間を往復する技術を確立することができた」と成果を語りました。

JAXAが記者会見「カプセルは完璧な状態」

探査機「はやぶさ2」のカプセルは、日本時間の6日午前2時半前にオーストラリアの上空で長い尾を引いた流れ星のような火球として観測され、地球に帰還しました。
カプセルはパラシュートを開いてオーストラリア南部の砂漠地帯に着地し、現地に入っていたチームが回収しました。
カプセル回収を受けてJAXAは記者会見を開き、「はやぶさ2」の津田雄一プロジェクトマネージャは「オーストラリアの地に玉手箱をおろすことができました。カプセルは完璧な状態です。初号機が惑星の間を往復する技術の扉を開け、今回でその扉をくぐり抜けることができた」と今回の成果を語りました。

また、会見にはオーストラリアと回線を結んでオーストラリア宇宙庁の担当者も参加し、「帰還したカプセルに『オーストラリアにようこそ』と言いたい」と今回の成功をたたえました。
カプセルは今後、飛行機でオーストラリアを出て日本に運び、専用の施設の中でふたを開けることになっています。

カプセルには小惑星の砂が入っているとみられ、6年間にわたっておよそ50億キロを飛行した小惑星「リュウグウ」の探査はこれで終わり、今後は研究者による分析が本格化することになります。

JAXA回収チームのメンバー「ほっとした気持ち」

日本の探査機「はやぶさ2」のカプセルをオーストラリアで回収したチームのメンバーで、JAXA=宇宙航空研究開発機構の宇宙科学研究所の藤本正樹 副所長は、6日、現地でNHKの取材に対し「うれしいというより、ほっとしたという気持ちです。同時に、このチームはこれで終わりかと思うと正直さみしいです」と話しました。

チームのメンバーたちは今回、新型コロナウイルスの感染対策として、日本を出発する前に1週間あまり、オーストラリア到着後に2週間、それぞれ隔離措置をとったあと、回収作業の拠点となった南部ウーメラに入りました。

藤本副所長は「隔離期間中にチームミーティングを持つようにして、オーストラリアでの2週間の隔離が終わったらウーメラに行くぞ、という空気をどんどん立ち上げていき、いざウーメラに来たら走り出そう、という雰囲気になっていたので、そういう意味ではうまくいったと思います」と話していました。

そしてカプセルの中身の分析については、「世界の期待にこたえるための作業になるので、期待されているというありがたみをかみしめながらやっていきたいです」と話していました。