新型コロナウイルスのワクチン イギリスに到着とメディア報道

イギリスでは、アメリカの製薬大手ファイザーなどが開発した新型コロナウイルスのワクチンの接種が来週前半に始まるのを前に、ワクチンが3日、製造拠点のベルギーから到着したと複数のメディアが伝えました。

イギリス政府は、ファイザーとドイツの企業ビオンテックが開発した新型コロナウイルスのワクチンを2日に承認し、来週前半から接種を始めるとしています。

ワクチンはまず80万回分が供給される予定で、公共放送BBCなど複数のメディアは、ワクチンがファイザーの製造拠点があるベルギーから3日、到着したと伝えました。

BBCは、ワクチンが保管施設に運ばれたものの、その具体的な場所は明かされていないとしています。

このワクチンはマイナス70度前後という低温での管理が必要なため、輸送や保管が課題とされ、イギリス国内に到着したあと品質に問題がないか確認する作業が行われることになっています。

地元メディアによりますと、首都ロンドンの一部の病院では、週明け7日からの接種に向けて準備が進められているということです。

接種は高齢者施設の入居者や介護職員、それに80歳以上の高齢者など重症化のリスクが高い人たちが優先され、こうした人たちの接種が終わるのは来年春ごろになると見られています。

ジョンソン首相は、接種が始まる見通しになったことを歓迎しながらも、「闘いが終わったと安易に考えてはいけない」などとして、感染対策を続けるよう呼びかけています。