安倍前首相本人の任意聴取を要請「桜を見る会」懇親会 特捜部

「桜を見る会」の前日夜に開催された懇親会をめぐる問題で、東京地検特捜部が安倍前総理大臣側に安倍氏本人の任意の事情聴取を要請したことが関係者への取材で新たに分かりました。特捜部は安倍氏の公設第1秘書が後援会の収支報告書に懇親会の収支を記載しなかった政治資金規正法違反の疑いで捜査を進めているものとみられますが、安倍氏本人にも収支報告書の内容への認識などについて説明を求める必要があると判断したものとみられます。

「桜を見る会」の前日夜の懇親会をめぐっては、去年までの5年間の費用の総額が2000万円を超え、このうち少なくとも800万円以上を安倍氏側が負担したとみられることが明らかになっています。

しかし、懇親会を主催した「安倍晋三後援会」の収支報告書に懇親会に関する収支の記載はなく東京地検特捜部は後援会の代表を務める安倍氏の公設第1秘書が、参加者から集めた会費やホテル側に支払った費用の総額を後援会の収支報告書に記載しなかった政治資金規正法違反の疑いで捜査を進めているものとみられます。

特捜部はこれまで、公設第1秘書や懇親会の参加者などから任意で事情を聴くなどしていますが、安倍氏側に安倍氏本人の任意の事情聴取を要請したことが関係者への取材で新たに分かりました。

安倍氏はこれまで国会などで「懇親会のすべての費用は参加者の自己負担で支払われており事務所や後援会の収支は一切なく、政治資金収支報告書に記載する必要はない」と説明していましたが、安倍氏周辺の関係者は11月24日の取材に対し事務所の担当者が「収支報告書に会の収支を記載していなかったため、事実と異なる内容を安倍氏に答弁してもらうしかないと判断した」と説明していることを明らかにしました。

安倍氏は11月23日にこうした内容の報告を受けたということです。

特捜部は、国会閉会後、収支報告書の内容への認識などについて安倍氏本人にも説明を求める必要があると判断したものとみられます。

安倍前首相「聞いていない」

「桜を見る会」の前日夜に開催された懇親会をめぐり、東京地検特捜部が安倍前総理大臣側に安倍氏本人の任意の事情聴取を要請したことについて、安倍氏は、記者団に対し、「聞いていない」と述べました。

「桜を見る会」の前日夜に開催された懇親会をめぐって、東京地検特捜部は、政治資金規正法違反の疑いで捜査を進めているものとみられ、これまで、安倍前総理大臣の秘書らから任意で事情を聴くなどしていますが、安倍氏側に、安倍氏本人の任意の事情聴取を要請したことが関係者への取材で新たに分かりました。

これについて、安倍前総理大臣は、3日午後、国会内で記者団に対し、「聞いていない」と述べました。

加藤官房長官「答え差し控える」

加藤官房長官は、午後の記者会見で、「捜査機関の活動内容に関わる事柄については、政府としてお答えを差し控える。安倍前総理大臣は、これまでも国会でできる限りの説明をしてきており、先日も、捜査には全面的に協力していくと述べたと承知している。そうした形で、引き続き対応していくと思う」と述べました。

自民 竹下元総務会長「説明責任ある」

自民党の竹下 元総務会長は、「桜を見る会」の前日夜に開催された懇親会をめぐり、「報道でしか知らないのが実態だが、政治資金の問題は、何かあれば『改むるにはばかることなかれ』が大原則だ。政治家は、降りかかった疑惑や金銭的な問題を、みずから説明する以外に方法はなく、説明責任があるのは当たり前だ」と述べました。

岸田・前政務調査会長「説明注視 引き続き連携」

岸田・前政務調査会長は記者団に対し、「安倍事務所として、しっかり説明すると表明しているので注視したい。安倍氏の今後の活躍に期待する声もたくさんあり、私も安倍内閣で閣僚や党役員を務めた縁もある。引き続き連携・協力できればと思っている」と述べました。

立民 福山幹事長「極めて重い、国会招致を」

立憲民主党の福山幹事長は、記者団に対し「安倍前総理大臣に任意の事情聴取を要請した事実は極めて重く、これに速やかに応え、国会の招致にもすぐに応じるべきだ。安倍氏が、国会で虚偽答弁を繰り返していた問題は、言語道断だと言わざるをえないし、当時、官房長官だった菅総理大臣の責任も極めて重い」と述べました。

維新 馬場幹事長「国会招致は難しい」

日本維新の会の馬場幹事長は、記者会見で「すでに司法にステージが移っており、今すぐに安倍前総理大臣を参考人として国会に呼んで話を聞くのは、非常に難しいと思う。捜査の推移を見守るべきだ。ただ、しかるべき時期に、安倍氏が、きちんとした説明を行うことは当然のことだ」と述べました。

共産 志位委員長「虚偽ただせるのは国会しかない」

共産党の志位委員長は、記者会見で、「厳正な捜査が必要になってくるので、それはそれできちんと司法がやっていく必要があるが、国会としては、安倍前総理大臣による虚偽答弁の問題がある。それをただせるのは国会しかなく、安倍氏には説明責任があるので、証人喚問が、どうしても必要だ」と述べました。