与党 あさって国会を閉会する方針 野党は会期延長を要求

国会の会期末を5日に控え、与野党の国会対策委員長が会談し、与党側が来年度の予算編成などを円滑に進めたいとして、予定どおり閉会する方針を伝えたのに対し、野党側は新型コロナウイルス対策などの議論を続ける必要があるとして、会期の延長を求めました。

今の国会が、5日会期末を迎えるのを前に、3日午前、与野党の国会対策委員長が国会内で会談しました。

この中で、自民党の森山国会対策委員長は、政府が提出した法案の成立にめどが立ったことに加え、今年度の第3次補正予算案や来年度予算案の編成作業を円滑に進めたいとして、予定どおり5日閉会する方針を伝えました。

これに対し、立憲民主党の安住国会対策委員長など野党4党は、新型コロナウイルス対策の議論を続ける必要があるほか、「桜を見る会」の前日夜の懇親会をめぐり、安倍前総理大臣の国会招致が不可欠だなどとして、会期を延長すべきだと主張し、4日、大島衆議院議長に申し入れを行う方針を示しました。

一方、日本維新の会の遠藤国会対策委員長は、会期の延長は求めないものの、閉会中審査の開催を求めました。これに対し、自民党の森山氏は閉会中審査の開催には応じる考えを示し、今後、日程などについて与野党で協議していくことになりました。

自民 森山国会対策委員長「予算編成作業が非常にタイト」

自民党の森山国会対策委員長は記者団に対し「予定された政府提出法案も成立のめどが立ったほか、予算編成の作業が非常にタイトな日程で行われていることに鑑みて、5日までの会期で閉会したい。ただ、コロナ禍で極めて大事な時期を迎えているので閉会中審査は、適宜適切に開けるよう引き続き協議したい」と述べました。

立民 安住国会対策委員長「大きな問題にふたを…」

立憲民主党の安住国会対策委員長は記者団に対し「感染拡大のさまざまな問題や、『桜を見る会』をめぐる安倍前総理大臣の虚偽答弁の問題などが、大きな問題になりつつある時に、ふたをするかのように国会を閉じるのは反対だ。『とにかく早く国会を閉じて追及されたくない』という気持ちが、にじみ出ているのは残念だ」と述べました。