“レシピ動画から食材を直接注文” イオンが新サービス参入

流通大手のイオンは若い世代に人気のレシピ動画を運営するIT企業と提携し、動画のアプリから食材を直接注文できるサービスに参入する方針を固めました。ネット通販をめぐる競争が激しくなる中、新たな顧客の開拓につなげるねらいです。

関係者によりますとイオングループの「イオンリテール」は、ヤフーを傘下に持つZホールディングスのグループでレシピ動画「クラシル」を運営する会社と提携し、アプリから直接、食材を注文できるサービスに参入する方針を固めました。

レシピ動画は調理のしかたを短い動画で紹介するサービスで、「クラシル」は若い世代を中心にユーザーが多く、1か月の動画の再生回数が2億回に上ります。

新たなサービスは、動画で紹介されたレシピに使う食材や調味料をアプリから直接、イオンのネットスーパーで注文できるもので、3日からサービスを始め、新たな顧客の開拓につなげるねらいです。

新型コロナウイルスの影響でいわゆる巣ごもり需要が高まる中、ネットスーパーのニーズは拡大が見込まれ、楽天が西友に出資してネットスーパーの強化に乗り出すほか、アマゾンもスーパーのライフと協力して食品を自宅に届ける取り組みを始めていて、ネットスーパーをめぐる競争が激しくなっています。

ネットスーパー 市場拡大で競争激化

国内のネットスーパーの市場は高齢者や共働き世帯の増加に加え、新型コロナウイルスの影響もあって、今後、拡大が見込まれています。

ただ、既存の流通大手はネット通販のノウハウが十分でないケースも多く、IT企業などと協業を始めるケースが増えています。

先月、西友と楽天は共同でネットスーパー事業の強化に乗り出す方針を発表したほか、ライフはアマゾンと協力して生鮮品や総菜を宅配する取り組みを始めています。

イオンも去年11月、イギリスのネットスーパー最大手と提携し、最先端の倉庫や配送システムのノウハウを取り入れて、大量の注文に迅速に対応できる体制の整備を進めています。

イオンは2030年までに、この分野の売り上げを現在の数百億円規模から6000億円まで増やしたいとしていて、ネットスーパー事業の競争が激化しています。