国連事務総長 “急を要する多くの課題 バイデン氏と連携期待”

国連のグテーレス事務総長は、アメリカ大統領選挙で勝利を宣言したバイデン前副大統領と電話で会談し「新型コロナウイルスや気候変動など、急を要する多くの課題の解決に向けて、協力関係を築くことを楽しみにしている」として、期待を表明しました。

国連とバイデン氏側は、ともに11月30日、グテーレス事務総長とバイデン氏が電話で会談したと発表しました。

国連によりますと、会談でグテーレス事務総長は、国連とアメリカの緊密な協力が不可欠だと強調したうえで「新型コロナウイルスや気候変動、世界の平和と安全の維持、人権の促進など、急を要する多くの課題の解決に向けて、協力関係を築くことを楽しみにしている」として、バイデン氏との連携に期待を表明したということです。

一方のバイデン氏側も声明を発表し「両者は地球規模の課題に対するアメリカと、国連との協力関係を強化する必要性について話し合った」としています。

国連は、加盟国の中で最大の資金拠出国であるアメリカが、トランプ政権のもとで地球温暖化対策のパリ協定から離脱するなど、国連が主導する取り組みに距離を置いていることに懸念を深めています。

このため、グテーレス事務総長としては、国際協調の重視を掲げるバイデン氏が正式に就任すれば、協力関係の再構築を進めたい考えとみられます。