田村厚労相 新型コロナ重症者増に危機感 最悪に備え対策を

新型コロナウイルス対策をめぐり、田村厚生労働大臣は、重症者が過去最多を更新し危機感を持っているとしたうえで、病床の確保や医療人材の派遣などの支援を行うとともに最悪の事態も想定して対策を講じていく考えを示しました。

新型コロナウイルスへの感染が確認された人で、人工呼吸器や集中治療室などで治療を受けるなどしている重症者は、30日時点で472人となり、過去最多を更新しました。

これについて、田村厚生労働大臣は、閣議のあと記者団に対し、「新規感染者が増えてくると、その後、タイムラグを持って重症者が増えてくる傾向があるので、非常に危機感を持っている」と述べました。

そのうえで、「早め早めの病床の確保と同時に、入院する必要ない人は、療養施設やホテルなどで対応してもらう。医療人材が足りないという話もあるので、看護師や専門医の派遣などもしっかりと支援し、最悪の場合も一定程度、想定をしながら計画を作っていかなければならない」と述べました。

一方、アメリカの製薬会社「モデルナ」が、開発中の新型コロナウイルスのワクチンを緊急で使用するための許可をアメリカの規制当局に申請したと発表したことについて、「報道は承知している。わが国で申請があれば、しっかりと安全性と有効性を審査し、最終的に認められれば、当然、承認という形になる」と述べました。