「不育症」検査費用助成の自治体を国が支援へ 政府作業チーム

妊娠しても流産や死産を繰り返す「不育症」について、支援策を検討している政府の作業チームは、検査にかかる費用を助成している自治体に対し国が補助する仕組みを新たに作って、自治体の取り組みを後押ししていく案をまとめました。

妊娠するものの胎児が育たずに流産や死産を繰り返す「不育症」は、検査によって原因が特定されると出産につながるケースが多くなっていますが、複数の検査を受けても原因がわからない場合がおよそ65%を占めています。

このため、子どもを持ちたいと希望する人が、保険が適用されていない研究段階の検査を受けて経済的な負担が重くなることが課題の一つとなっています。

「不育症」の支援策を検討する政府の作業チームは、支援団体や医療関係者などと意見を交わして、こうした実態を踏まえた上で、対応方針をまとめました。

それによりますと、経済的支援については、保険が適用されていない検査費用への助成をしている自治体に対して国が補助する仕組みを作ることで、自治体の取り組みを後押ししていくとしています。

また、不育症の当事者の肉体的・精神的な負担が大きいことから都道府県などが設置している「不妊専門相談センター」の機能を充実させ、カウンセラーの育成やマニュアルの整備を図るほか、不育症に対する社会的な認知度を高める活動を行っていくとしています。

政府は、30日開く作業チームの会合でこうした方針を決定する方針です。

支援団体「経済的な理由で赤ちゃんあきらめる人も」

政府の作業チームのヒアリングにも参加した、不育症の当事者で作る支援団体「不育症そだってねっと」の工藤智子代表は、「詳細は把握していないが、政府が不育症の支援策を真剣に検討したことは評価したいし、当事者の励みにもなったと思う。不育症は検査や治療の費用が高額で、経済的な理由で赤ちゃんを諦めざるをえない人もいる。全国どこに住んでいても同じ助成が受けられるような制度が必要だ」と話しています。