政府 海外の金融人材誘致で投資ファンド運営者の税負担軽減へ

政府は、海外から金融関連の人材を誘致しやすくするため、投資ファンドの運営者などは長期間、日本に滞在しても海外にある資産は相続税の対象から外す方向で検討を進めています。あわせて法人税などの負担も軽減し、人材の誘致に弾みをつけたい考えです。

アジアを代表する金融センターである香港で「香港国家安全維持法」が施行され、事業への影響を懸念する金融機関や人材の流出も予想される中、政府はこうした人材を呼び込む具体策を検討してきました。

その一環として、政府・与党は来年度の税制改正に向けて投資ファンドの運営者などのうち、一定の条件を満たした人を対象に、海外に保有する資産は相続税の対象から外す方向で検討を進めています。

今の制度では、過去15年以内で日本の滞在歴が10年を超えると、外国人が海外で保有する資産も相続税の課税対象になっています。

しかし、日本の相続税は税率が最高で55%とアメリカやヨーロッパと比べて高く、人材を呼び込む障壁になっていると指摘されていることから、海外にある資産については相続税の対象から外す方向で検討しています。

このほか、上場していないファンドの運営会社なども、一定の条件を満たせば、上場企業と同じように業績連動型の役員報酬を経費として認め、法人税の負担を軽減する措置なども検討しています。

政府・与党は、税負担の軽減を通じてアジアを代表する国際金融センターに向けた人材の誘致に弾みをつけたい考えです。