JR東海 東海道新幹線の利用者回復傾向も社長は先行きを懸念

東海道新幹線の利用者は今月に入ってから25日までで、去年の同じ時期の50%まで回復しましたが、JR東海の金子慎社長は、26日の記者会見で新型コロナウイルスの感染が再び広がるなか、先行きに懸念を示しました。

この中で金子社長は、東海道新幹線の利用者数が今月1日から25日までで、去年の同じ時期の50%まで回復したことを明らかにしました。

東海道新幹線の利用者数は、ことし9月が去年の38%、先月が46%と徐々に回復してきていて、今月21日から23日までの3連休だけでみると、去年の同じ時期の65%にまで達したということです。

金子社長は、「利用者数の増加は、旅行商品の売れ行きが押し上げている」と述べ、旅行需要の喚起策「Go Toトラベル」の効果が現れているという認識を示しました。

一方で、政府が、来月15日まで、新型コロナの感染が広がっている大阪市などを目的とする旅行を「Go Toトラベル」の対象から外すことを決めたことについて、金子社長は「発表になったばかりで影響はまだ現れていない」としながらも、「グループの旅行会社からは、向こう1か月間の予約が減り、キャンセルが出ているという話も聞いていて、新幹線の利用に影響するおそれもある」と述べ、先行きに懸念を示しました。