外国企業の対日投資 前年の2倍以上に コロナでデジタル関連増

ことし1月から9月までの外国企業による日本への投資額は6兆円余りで、去年1年間の投資額を上回っていることが分かりました。新型コロナウイルスの影響によるテレワークの普及などを背景にデジタル関連の企業からの投資が増えているためです。

JETRO=日本貿易振興機構がまとめた「対日投資報告」によりますと、ことし1月から9月までに外国企業が日本国内に販売や生産の拠点を設けるなどした投資額は、6兆5211億円に上りました。

去年の同じ時期と比べて2倍以上増えていて、すでに去年1年間の投資額を上回っています。

JETROでは、新型コロナウイルスの影響で急速に普及したテレワークや、工場の自動化といったデジタル関連の企業からの投資が増えているためだと分析しています。

一方、去年1年間の投資額は、3兆9637億円で、前の年と比べて37%増え、比較が可能な2014年以降では過去2番目に大きな投資額となりました。

JETROの佐々木伸彦理事長は、「デジタル分野で、日本市場にも新たな需要が出てきていることを外国の企業が敏感に察知した結果、投資の増加へとつながっているのではないか」と話しています。