東京都 新型コロナ 186人感染確認 重症者は10人増え解除後最多

東京都は24日、都内で新たに186人が新型コロナウイルスに感染していることを確認したと発表しました。
また、都の基準で集計した重症患者は24日時点で51人で、緊急事態宣言が出されていたことし5月18日以来、50人を超えたほか、入院中の人は1583人で今月1日のおよそ1.5倍となり、都は「医療提供体制は安心できない状態だ」としています

東京都は24日、都内で新たに10歳未満から90代までの男女合わせて186人が、新型コロナウイルスに感染していることを確認したと発表しました。

1日の感染の確認が200人を下回るのは、8日前の今月16日以来です。

年代別では
▽10歳未満が10人
▽10代が8人
▽20代が53人
▽30代が29人
▽40代が22人
▽50代が21人
▽60代が13人
▽70代が15人
▽80代が11人
▽90代が4人です。

186人のうち
▽およそ45%にあたる84人は、これまでに感染が確認された人の濃厚接触者で
▽残りのおよそ55%の102人は、これまでのところ感染経路がわかっていないということです。

濃厚接触者の内訳は、▽「家庭内」が最も多く30人、次いで、▽「施設内」が24人、▽「職場内」が11人、▽「会食」が5人などとなっています。

このうち施設内では、都内にある認知症のグループホームに入居していた高齢者6人の感染が確認されました。

一方、都は、これまでに感染を確認したと発表した11人が、検査をやり直した結果陰性だったとして、訂正しました。

このうち8人は、医療機関が誤った手順で検査を行ったことが原因だということです。

これで都内で感染が確認されたのは合わせて3万8197人になりました。

重症者は計51人 宣言解除後では最多に

また、都の基準で集計した24日時点の重症の患者は23日より10人増えて51人で、緊急事態宣言が出されていたことし5月18日以来、50人を超えました。

51人を年代別に見ると
▽70代が最も多く21人
▽60代と80代がそれぞれ10人
▽50代が8人
▽40代が2人となっています。

一方、入院中の人は24日時点で1583人で、ことし8月26日以来1500人を超えました。これは今月1日の1013人のおよそ1.5倍です。入院中の人は、今月上旬は1000人前後でしたが、中旬以降は増加傾向が続いています。

都の担当者は「重症者がたまたま増えたのかこのまま増えるのか推移を見る必要がある。高齢者の感染増加に伴って入院中の人も増えており、医療提供体制は安心できない状態だ。余裕があると思っていただかないほうがいい」と話しています。

一方、24日、死亡が確認された人はいませんでした。

自宅やホテルなどでの療養は最多に

東京都によりますと、都内で24日までに感染が確認された3万8197人のうち、入院中の人は23日より100増えて1583人です。

入院患者のうち都の基準で集計した重症の患者は23日より10人増えて51人で、ことし5月18日以来、50人を超えました。

都は24日の時点で、重症の患者向けの病床を150床、中等症以下の患者向けの病床は2490床を確保しているということです。

また、自宅で療養している人は23日より60人増えて810人で、これまでで最も多くなりました。

都が開設・運用している9つのホテルなどで療養している軽症や無症状の人は23日より9人増えて895人で、これまでで最も多くなりました。

このほか、医療機関に入院するか、ホテルや自宅で療養するか調整中の人は23日より363人減って466人です。

一方、すでに退院した人や、自宅などでの療養が終わった人は3万3964人となっています。

小池都知事「警告ではないか」

都の基準で集計した24日時点の重症の患者が、緊急事態宣言が出されていたことし5月18日以来、50人を超え、51人となったことについて、東京都の小池知事は記者団に対し「3連休の関係もあると思う。都への報告が一気にまとまったということで、きのうより10人プラスという数字になった」と述べました。

そのうえで「きょうの重症者には70代が21名、60代が10名いる。『高齢者にいかにうつさないかということをもう一度改めて気をつけるように』という警告ではないかと思っている」と述べました。