“コロナ流行中に原発事故” 避難所などの換気は 内閣府が指針

新型コロナウイルスなど感染症の流行中に原発などの原子力施設で事故が起きた場合、内閣府は、被ばく対策を基本としつつ、放射性物質の情報に注意して換気をするよう求める、ガイドラインをまとめました。

福島の原発事故を踏まえた国の指針に基づいて、原発などの原子力施設で事故が起きた場合、内閣府は自治体とともに避難方法や避難所の計画を策定しています。

内閣府は感染症流行時の原発防災について、放射性物質による被ばく対策を優先し、換気を控えるとした考え方を、ことし6月に示していました。

しかしその後、自治体に意見を聞くなどした結果、感染症の流行時は、放射性物質の情報に注意しつつ換気の実施を求めるとするガイドラインをまとめました。

具体的には、避難用のバスの車内や屋内退避した自宅や避難所で、30分に1回程度窓を開けるよう呼びかけています。

ただし、放射性物質が放出されたという情報が出されたり、放射線量が少しでも増えたりした場合は、換気を中断すべきとしています。

監修にあたった、感染症対策に詳しい国立国際医療研究センターの忽那賢志医師は、「流行の度合いや住民の年齢などでリスクが変わるので、行政や住民が臨機応変に判断することが必要だ」と話しています。