阿波おどり 来年開催へ試験的「総おどり」 踊り手は間隔とって

徳島市でことし中止となった阿波おどりの、来年の開催に向けた試験的な事業が行われ、最大の見せ場「総おどり」が、踊り手の距離をあけながら披露されました。

新型コロナウイルスの影響でことし中止された徳島市の阿波おどりでは、来年の開催に向けて、観客や踊り手の感染防止策を講じた新たな実施方法を検討する事業が22日までの2日間、行われました。

22日は、多くの踊り手が一斉に踊る最大の見せ場の1つ「総おどり」が行われ、参加したおよそ350人が2メートルほどの間隔をあけて踊りを披露しました。

三味線や笛などで奏でる特有のお囃子「ぞめき」が鳴り始めると、踊り手たちは息の合った迫力ある踊りを見せていました。

徳島県の飯泉知事と実行委員長を務める徳島市の内藤市長も踊りに参加し、会場は熱気に包まれていました。

観客の女性は「夏に見られなかったが、今回見ることができて興奮した。来年は感染防止の対策をしながら見たいです」と話していました。

総おどりを行った阿波おどり振興協会の山田実理事長は「現状でできる最大限の踊りを披露して、観客と一緒に踊りを楽しむことができた」と話していました。

内藤市長は「みんな笑顔で会場内に一体感があって、やってよかった。来年の開催に向けて検証を進めていきたい」と話していました。