3連休の中日 各地の観光地 繁華街の人出は 感染防止の対策も

新型コロナウイルスの感染が拡大する中、迎えた3連休中日の22日、各地の観光地や繁華街の中には人出で賑わっているところもあります。このうち、東京の明治神宮外苑のいちょう並木には、近場で過ごそうという人たちが大勢訪れています。

東京の明治神宮外苑は毎年秋になると、およそ300メートルにわたって、150本近くのいちょう並木が色づき、紅葉の名所となっています。

新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、恒例の「いちょう祭り」は中止されましたが、午前中から家族連れなどが大勢訪れています。

22日は青空が広がり、訪れた人たちは黄色く色づいた木々の下を散策したり、写真を撮ったりしていました。

5歳と2歳の子どもを連れた女性は「遠出できないので、近場で過ごそうと思って来ました。意外に人が多くて驚きました。10分ほどですぐに帰るつもりです」と話していました。

また、60代の男性は「息子が北海道に住んでいるので3連休に出かけようと考えていましたが地元で過ごすのも新しい発見があって楽しいです」と話していました。

感染対策でサイクリング大会を県民限定に 山口

日本最大級のカルスト台地、山口県美祢市の秋吉台などをめぐる恒例のサイクリング大会が開かれ、新型コロナウイルスの感染拡大で県内の居住者に限定された参加者が豊かな自然を自転車で駆け抜けました。

このサイクリング大会は、日本海に面した山口県長門市の道の駅を出発し、日本最大級のカルスト台地として知られる美祢市の秋吉台などをめぐる117キロのコースで行われました。

毎年この時期に開かれていますが、ことしは新型コロナウイルスの感染拡大を受けて参加者が県内の居住者に限定され、参加したおよそ270人が思い思いのペースで豊かな自然を楽しんでいました。
また、5か所の休憩地点では県内のご当地グルメがふるまわれ、このうち秋吉台に入る手前の休憩地点では参加者が地元のゴボウを使った太巻きや、甘酒などを味わっていました。

参加した人たちは「県内の自然を見ながら自転車で走れて、楽しい」とか、「寒いので、甘酒を飲んで最後まで頑張りたい」などと話していました。

大阪 梅田の繁華街 多くの人で混雑

大阪府では21日の感染者が過去最多の415人となるなど感染拡大が続く中、3連休2日目の22日も大阪 梅田の繁華街は多くの人で混雑しています。

顧客への手土産を買いにデパートを訪れた会社経営の男性は、「お客さんのためにどうしてもお土産が必要なので出てきました。感染リスクをゼロにすることはできないでしょうが、うがいや手洗い、消毒に気をつけています」と話していました。

また、クリスマスの飾りづくりの講習会に来た大阪市の主婦は、「よほどの用事がない限り出歩かないようにしているが、予約した講習会なので来ました。みんな気をつけているはずなのに、なぜ感染者が増えていくのかと思いますが、ひとりひとりが気をつける以外にないですね」と話していました。

また、Go Toトラベルを利用して神戸市の有馬温泉に行くという女子大学生は「予約しているし、予定どおり行くことにしました。人との接触が多くなるので感染が心配ですが、旅館も対策をたてているとウェブサイトで見たので気をつけて行ってきます。Go Toトラベルは何度か使っていますが、いったんやめるのはしかたないと思います」と話していました。

神戸の中華街 ふだんよりもやや多くの人出に

兵庫県では21日の感染者が過去最多の153人となりましたが、神戸市の中華街、南京町にはふだんの週末よりもやや多くの人が訪れています。

大阪から来た70代と60代の夫婦は「感染者が増えているのでマスクをして、密にならないように感染対策をしっかりして来ました。食事も外で食べ、一切ほかにはよらず帰ろうと思います」と話していました。

また、Go Toトラベルを利用して名古屋市から来た親子は、「感染に不安はあるが、消毒液など対策をすれば大丈夫だと思ってきました。予約したときは感染者が減っていたタイミングでしたが、そこから増えて、キャンセル料も発生する時期だったので気をつけながら来ました。きょう帰宅して、あしたは家にこもります」と話していました。

大阪と滋賀から来た10代の女性は「Go Toキャンペーンは人が多いところでさらに人が増えるのでやめたほうがいい。感染マナーをしっかり守れている人は町に出てもいいと思いますが、守ってない人もいるので、そういう人はよく考えて行動してほしい」と話していました。

南京町商店振興組合の理事長の曹英生さんは「ふだんの土日より3連休の真ん中で人出は多いです。感染対策をきちんとすれば出歩いても大丈夫だという認識が広まっているのだと思います。Go Toキャンペーンは当初はウェルカムでしたが、これだけ増えるとそれなりの対策をしていかないといけない思う。観光客に来ていただきたい気持ちもありますが、難しいです」と話していました。