日本政策投資銀行 新型コロナ「危機対応融資」半年間で2兆円超

新型コロナウイルスの影響を受ける企業に対し、政府系金融機関の日本政策投資銀行が行った「危機対応融資」は、ことし9月までの半年間で2兆円を超え、リーマンショックの時の1.4倍の規模に上ったことが分かりました。

これは日本政策投資銀行が20日、今年度の中間決算発表に合わせて開示しました。

「危機対応融資」は、災害や経済危機が起きた際に国が政府系金融機関を通じて企業の資金繰りを支援する制度です。

ことし4月から9月までの半年間に日本政策投資銀行が行った「危機対応融資」は、大企業を中心に265件、総額で2兆206億円に上ったということです。

「危機対応融資」の半年間の融資額としては
▽2008年のリーマンショックの時の1.4倍
▽2011年の東日本大震災の時の5倍の規模に上るとしています。

個別の融資先は明らかにしていませんが
▽航空大手のANAホールディングスが3500億円
▽日産自動車が1800億円を調達したとみられます。

日本政策投資銀行の地下誠二副社長は記者会見で「融資は5月から6月にかけてがピークだった。このところ大企業の資金繰りは安定していると見ているが、感染が再び拡大する中、今後の資金ニーズにもしっかり対応したい」と述べました。