中国 広州で大規模モーターショー 各社が独自戦略アピール

日系自動車メーカーの多くが生産拠点を置く中国の広州で大規模なモーターショーが始まり、新型コロナウイルスの感染拡大の影響から持ち直しが続く世界最大の自動車市場の需要を取り込もうと、各社が独自の戦略をアピールしています。

中国南部の広東省広州で、20日から始まった「広州モーターショー」には、各国のメーカーがおよそ1000台を出展しています。
このうちトヨタ自動車は、初めて中国で研究開発したガソリン車の新型のセダンを発表しました。

中国では、電気自動車の普及が進んでいますが、販売の大半は依然、ガソリン車が占めていることからその需要を取り込むのがねらいで、後部座席が広く乗り心地がよいとアピールしました。
また、日産自動車は、来年発売予定の電気自動車のSUV=多目的スポーツ車を出展し、1回の充電での走行距離が最大で610キロと、ほぼガソリン車並みに向上させたとアピールしました。

一方、中国企業の1つは、電気自動車の普及には充電時間の短縮が課題になっていることを踏まえ、充電ではなく、バッテリーそのものを交換するサービスを提供していて、機械が自動でバッテリーを取り外して20秒で交換するサービスを実演しました。

中国市場は、感染拡大で打撃を受けたものの、4月以降回復が続いているほか、中国政府も販売のてこ入れを図るためにさらに対策をとる方針を示していて、各社の競争が激しさを増しています。