コロナ感染者数過去最多 菅首相「万全の対策講じていく」

国内で新型コロナウイルスに感染した人の数が過去最多となる中、菅総理大臣は参議院本会議で「最大限警戒すべき状況にある」として、先を見据えて医療提供体制の整備を進めるとともに、地方自治体とも緊密に連携しながら万全の対策を講じていく考えを示しました。

参議院本会議では菅総理大臣も出席して、新型コロナウイルスのワクチンを円滑に接種する体制を整備するための「予防接種法改正案」の趣旨説明と質疑が行われました。

立憲民主党は観光需要の喚起策「Go Toトラベル」など、政府の「Go Toキャンペーン」について、感染拡大を踏まえて見直すべきだとただしました。

これに対し、菅総理大臣は「感染対策をしっかり講じたうえで、新型コロナウイルスでダメージを受けた旅行や飲食などを支援し、感染対策と経済の回復を両立をさせていくのが基本的な考え方だ。これまでも専門家や現場の意見をうかがいながら制度の見直しを行ってきたところで、今後も適切に運用していく」と述べました。

公明党は全国的に感染者が増加傾向にあり、社会経済活動や医療機関にも影響が出ているとして、国民の不安に寄り添った対策を講じることが急務だとただしました。

これに対し、菅総理大臣は「新規陽性者数が全国で2000人を超え、過去最多となるなど、最大限警戒すべき状況にある。感染拡大地域に職員を派遣し、病床確保に向けた調整などを行っており、早め早めに医療提供体制の整備を進めていく。国民の命と健康を守るという強い決意のもとに、地方自治体とも緊密に連携しつつ、万全の対策を講じていく」と述べました。