タイ 非常事態宣言延長 反政府デモでコロナ感染拡大など懸念

タイ政府は、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐためとして出している非常事態宣言について、国内で相次ぐ反政府デモで感染者の集団=「クラスター」が発生するおそれがあるなどの理由を挙げ、来年1月15日まで延長すると発表しました。

タイ政府は、18日記者会見し、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐ対策として出している非常事態宣言について、今月末に迎える期限を延長し、来年1月15日までとすることを明らかにしました。

非常事態宣言は、ことし3月に出されて以降、繰り返し延長されていて、今回で8回目の延長となります。

延長の理由についてタイ政府は「世界的な感染拡大が続いていることに加え、国内ではデモが相次いでいて、集団感染のクラスターが発生するおそれがある」として、反政府デモでの感染対策などを挙げています。

タイ政府は非常事態宣言を政治的な目的には使わない方針を示していますが、感染が確認された場所や建物を、政府が強制的に差し押さえることなどができることから、感染拡大を理由に宣言がデモの抑え込みに使われるのではないかと懸念する声が上がっています。