飲食店の新型コロナ感染対策を専門家が直接指導 東京 大田区

感染が再び拡大する中で会食などの機会が増える年末の時期にさしかかり、東京・大田区ではどのような対策が効果的なのか、直接、専門家が飲食店を訪れて店の経営者にアドバイスを行いました。

東京・大田区は連携協定を結ぶ東邦大学の教授で日本感染症学会の理事長を務める舘田一博さんに感染が再拡大する中での対策の徹底についてアドバイスを依頼しました。

18日、舘田教授は区の担当者とともに区内の飲食店を訪れ、まず、店が行っているレジの前に設置した透明シートによる間仕切りや机やいすなどの間隔を空けて室内のスペースを広くするなどの感染対策を確認しました。

店の感染対策について、舘田教授は「十分に対策を行っている」としたうえで、レジの前に設置された透明シートは頻繁にさわることがないので何度も消毒をする必要はなく、さらに会話の少ないランチの場合などを除き、酒類を伴う飲食など大声で会話する客の場合は、客の間にアクリル板を設置すると効果があるなど、「長く続けるためにメリハリのある対策を進めてほしい」とアドバイスしていました。

舘田教授は「酒類を伴う飲食なのかや、大人数なのか、それに滞在時間の長さなどによって感染のリスクが変わるので、ケースに応じた対策が必要だ」と話していました。

今回の取り組みを他の飲食店でも生かしてもらおうと大田区は撮影した動画をホームページで公開することにしています。
現場に立ち会った大田区の松原忠義区長は「専門的な知識を共有できたので、今後はさまざまな方法で区民にもお知らせしていきたい」と話していました。