国連事務総長 G20首脳に書簡 “コロナで資金不足 追加拠出を”

国連のグテーレス事務総長は、G20サミット=主要20か国の首脳会議を前に参加国の首脳に書簡を送り、新型コロナウイルスの治療薬やワクチンを発展途上国に分配する体制をつくるうえで、日本円で3兆円近く資金が不足しているとして、追加の拠出を呼びかけました。

ことしのG20サミットは今月21日から2日間、テレビ会議形式で開かれる予定で、国連のグテーレス事務総長は、これに先立って各国首脳に送った書簡を17日、公表しました。

この中で、グテーレス事務総長は先月、G20各国が新型コロナウイルスの影響で、財政状況が厳しくなっている途上国を支援するため、ことし年末までとなっている債務の返済を猶予する期限を半年間、延長することで合意したことを歓迎したうえで「途上国が長期的な不況に陥らないようより大胆な方策が必要だ」として、財政面でのさらなる救済が必要だという認識を示しました。

また、WHO=世界保健機関のもとで、新型ウイルスの治療法の普及や、ワクチンの公平な分配を目指す国際的な協力体制をつくるために「280億ドル、日本円で2兆9000億円余りが不足している」として、各国に追加の拠出を呼びかけました。