クリスマス伝統キリスト模型にもコロナ影響 イタリア ナポリ

イタリア南部のナポリでは、クリスマスの時期に飾られるイエス・キリストの誕生を再現した模型の展示販売が始まりましたが、ことしは新型コロナウイルスの感染の再拡大で外出が厳しく制限されていることから、訪れる人はまばらです。

イタリアではクリスマスの時期になると、街角や家の庭先にイエス・キリストの誕生を再現した模型を飾るのが伝統となっていて、南部のナポリでは模型目当てに毎年多くの観光客が訪れます。

このうち、その年の世相を反映した模型の制作で知られる工房では、展示販売が始まりました。

作品で再現されているイエス・キリストは生まれたばかりなのでマスクをつけていませんが、聖母マリアをはじめ、集まった人たちは全員マスクをつけたうえ、感染を予防するため距離をとって見守っています。

ナポリでは感染が再び広がっていることから、政府は11月13日から、ことしの春と同じく日中も外出を制限する厳しい措置を取っていて、この工房を訪れる人はまばらです。

模型を制作した職人は「以前は何十万人という観光客が押し寄せていたが、ことしは不気味なほど静かです。健康面だけでなく経済面でも深刻な影響を受けているので、こうした状況が一刻も早く過ぎ去ってほしい」と話しています。