米ユナイテッド航空が国際線運航開始 直前にウイルス検査実施

新型コロナウイルスの感染拡大で国際線の需要が低迷する中、アメリカの航空会社大手ユナイテッド航空は、搭乗者すべてを対象に、直前にウイルス検査を実施する国際線の運航を始めました。
検査費用はすべて航空会社が負担しますが、会社ではこれによって到着地での自己隔離の緩和などが進めば、需要の回復につながると期待しています。

原則として乗員・乗客すべてを対象にした検査は、16日、ニューヨーク近郊のニューアーク空港からロンドン行きの便で、実施されました。
ユナイテッド航空のラウンジに、専用の機器が設置され、搭乗する人たちは、その場で検査を受けます。
検査の結果は30分程度で判明し、陰性だったという女性は「安心して搭乗することができます」と話していました。

検査にかかる費用はすべて航空会社が負担します。

アメリカと海外を結ぶ国際線の利用者は、去年の同じ時期に比べて依然9割減と低迷が続いていて、渡航先での自主隔離なども利用が増えない大きな要因になっていると指摘されています。

このため、航空会社側としては、搭乗直前の検査を行うことで、到着地での自己隔離の緩和などが進むと期待していて、ユナイテッド航空の担当者は、「こうした方法が国際線の需要回復につながる」と話していました。

ユナイテッド航空は同様のフライトを来月11日まで試験的に行う予定で、実施結果を米英両国の関係当局に報告することにしています。