大量の象牙やサルなどの違法取り引き 世界各国で一斉摘発

インターポール=国際刑事警察機構が世界の100以上の国で野生動物の売買について一斉に取締りを行い、大量の象牙やサルなどの違法な取り引きを相次いで摘発しました。
新型コロナの影響で、監視が手薄になっている場所を密猟者に狙われるケースもあり、警戒を強めています。

インターポールは各国の関係機関と協力して、先月までのおよそ1か月間、100以上の国で野生動物の取り引きに関する取締りを行いました。

その結果、アフリカのカメルーンでは、国境付近でトラックに積まれた856キロの象牙が見つかるなど世界で1300キロもの象牙が押収されました。

またベルギーでは、飛行機に積み込まれた荷物の中からサルの剥製が見つかりました。

このほか薬の原料になるため、高値で取り引きされている「センザンコウ」のウロコ1700頭分など、世界各国で2000点以上が押収されおよそ700人が逮捕されたということです。

新型コロナウイルスの影響で、アフリカの自然公園などでは観光客が大幅に減っていますが、警備や監視が手薄になっている場所に密猟者が侵入して貴重な野生動物を狙うケースが増えているということです。

捜査にあたったインターポールの担当者ローリー・コーコランさんは「新型コロナウイルスの世界的な拡大の中でもこうした犯罪は続いている。もっと各国で連携し、取締りを強化していきたい」と話しています。