ルーマニア 新型コロナ ICU病棟で火事 患者ら10人死亡 7人重体

東ヨーロッパのルーマニアの病院で、新型コロナウイルスの患者を治療しているICU=集中治療室の病棟が焼ける火事があり、患者ら10人が死亡、7人が意識不明の重体となっています。

ルーマニア北東部、ピアトラニアムツの病院で14日、火事が発生しました。

現地メディアなどの報道によりますと、この火事で、新型コロナウイルスの患者を治療しているICU=集中治療室の病棟が焼け患者ら10人が死亡しました。

また、10人がケガをし、このうち患者を助けようとした医師を含む7人が意識不明の重体だということです。

ルーマニアのタタル保健相は地元メディアに対し、「電気系統のショートが原因の可能性がある」と話していて、捜査当局が火事の原因を詳しく調べています。

ルーマニアは、医師不足や病院の老朽化などによる医療体制のぜい弱さが指摘されていて、新型ウイルスの感染拡大が続くなか、医療体制の維持が課題となっています。

ルーマニアでは、2015年に首都ブカレストのナイトクラブで64人が死亡する火事があり、防火対策の不備などを問う市民の大規模な抗議デモが起き、当時の首相が辞任に追い込まれています。